要約
ニューラルかな漢字変換のライブ変換を久しぶりに触り、Google日本語入力から、Karukan に乗り換えた。LinuxとmacOSの両方で動き、変換候補のウィンドウの見た目が好みだったのも良かった。
きっかけ
Karukan がmacOSに対応したらしく、ニューラルかな漢字変換のライブ変換を久しぶりに触ることにした。
日本語入力システムの紹介
今回は、azooKeyとKarukanの2つの日本語入力システムを触った。
azooKeyは ensan_hcl さんが開発するオープンソースの日本 語入力で、iOSとmacOSで動く。変換エンジンはZenzaiと呼ばれ、未踏IT 2024のプロジェクト「ニューラル言語モデルによる個人最適な日本語入力システムの開発」で開発された。GPT-2ベースのモデル(zenz)で、文脈を考慮したかな漢字変換を端末上で実行する。
Karukanは togatoga さんによる日本語入力システムで、Linux(fcitx5)とmacOSに対応する。同じくGPT-2ベースのローカル推論だが、実装がRust(karukan-engine)+llama.cppで、コアモデルにjinenを使う。システム辞書はSudachiDictから構築し、Mozc由来の候補リライターを移植している。2026年2月23日頃にリリースされた。
Linux上で動作するニューラルかな漢字変換システム(azooKeyインスパイア)を搭載した日本語入力システム Karukanを公開します。 ご利用にはRustとfcitx5が必要です。遊んでみてフィードバックいただけると嬉しいです。 https://t.co/qOA2XVf90w pic.twitter.com/qhJM95JvQy
— togatoga (@togatoga_) February 23, 2026
感じたこと
Karukanの変換エンジン周りの品質が高いと感じた。azooKeyと比べても、意図したとおりの変換候補が出やすい。
azooKeyでは若干もたつきを感じる場面があったが、Karukanではそれが気にならなかった点が良かった。
一方で、Karukanはリリースされたばかりであるため、実績のあるIMEと比較すると、機能面で物足りなさを感じる部分はある。ただし、GitHubで公開されており、自分でも貢献できるため、大きな問題ではないと考えている。
KarukanはLinuxとmacOSをサポートしているため、できるだけ入力環境を揃えたい自分にとって魅力的に感じた。
個人的には、Karukanの変換ウィンドウの見た目が好みだった。
付録
変換候補のウィンドウの挙動と見た目
所感でも触れた変換ウィンドウの挙動だが、Karukanは入力中に変換候補ウィンドウが表示されるのに対し、azooKeyではスペースキーを押すと変換ウィンドウが表示される。
個人的に変換候補周りの挙動や見た目はKarukanの方が良いと感じた。



ユーザー辞書
karukan IME はユーザー辞書をサポートしている。ユーザーが独自の単語を登録し、変換候補に反映させることができる。
読み込んだ辞書は、karukan-dict view で検索・確認できる。CLI検索モードとWeb UIモードの2つがある。

Google 日本語入力の辞書を取り込む
KarukanはGoogle IME/MozcのTSV形式(読み\t単語\t品詞)に対応しており、Google日本語入力からエクスポートした辞書ファイルを所定のディレクトリに置くだけで読み込まれる。
mkdir -p ~/Library/"Application Support"/com.karukan.karukan-im/user_dicts
cp google_nihongo_utf8_dictionary.txt ~/Library/"Application Support"/com.karukan.karukan-im/user_dicts/
killall KarukanIMEユーザー辞書の候補は、AI変換やシステム辞書より優先して表示される。設定ファイルの編集は不要で、ファイルを置いてIMEを再起動するだけで有効になる。